兵庫県で、ひきこもりなど孤立しがちな本人やそのご家族、支援者のための情報サイトです。

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親・家族について

A1

あなた自身も何とかしたいと思っているのではないでしょうか。つらいですね。人は自分が体験していないことが身近な人に起こると、つい厳しいことばになったりすることがあります。不安に思い、何とかしなければと焦りからでた言葉かもしれませんね。このような状況が長引くと、コミュニケーションがうまくとれず家族の焦りも高まり家族の人間関係が良くない方向へ向かってしまうかもしれません。

まずは、「どんな形(暴力はのぞく)でもいいから表現してみる」「うまく伝えようとしなくてもいい」ので、関係を良くしていく行動をとってみるのはどうでしょう。―特別なことでなく「おはよう」「おやすみ」などの挨拶などごくごく日常的なことを意識して続ける。また「ありがとう」「助かる」など感謝の気持ちを言葉にするなど。よいメッセージを伝えると自分自身も気分はよいし、受け取った家族も同様ではないかなと思います。また、話にこだわらず、メモを置くという方法もあります。その中で少しずつ自分の思いを伝えていくことも可能になるかもしれません。
それでも努力してもうまくいかなかったり、または、できない場合もあるかもしれません。家族の中で解決できない状況が続くと、お互いに疲れてしまうのではないでしょうか。そんな時は、なかなか難しいことかもしれませんが、相談機関、医療機関等に是非相談してみてください。あなたの状態を家族に理解してもらう一歩になるのではないでしょうか。この機会に、信頼できる相談者に出会えるかもしれません。
また、あなたのことを少しでも理解してもらう方法として、家族に親の会などの情報を提供してみるのも一つかもしれませんね。ご家族がすぐに動いてくれるかわかりませんが、あきらめず働きかけてみることもできるのではないでしょうか。

A2

さまざまなきっかけや背景があって、やむを得ずひきこもっている状況の中では、心の葛藤があるのは当然のことかと思います。そういった時に家族と顔をあわせたり、声を聞くだけでもイライラすることがあるでしょう。
そんな時、どのように対処していけば、その気持ちが少しでも落ち着くのでしょうか?

人は人間関係などでストレスを感じた時、ストレスを軽減するための自分なりの対処をしていますが、あなたにはどんなストレス解消法がありますか?自分なりの対処方法を意識的に取り入れてみてはどうでしょう。

しかし時には、その対処法でもうまくいかないことがあります。そんな場合、リラクゼーションを試してみるのもいいでしょう。ここでは、ご自分でできる疲れやストレスを和らげるリラクゼーションの実際を参考に紹介します。(やりにくかったり、合わないと感じたら中止してください。高血圧、心臓病のある方は注意してください。)

筋弛緩法

体全体をリラックスさせましょう。といっても、筋肉の緊張をほぐし、だらーっとするのは簡単ではないので、逆に全身の筋肉を緊張させてみましょう。

・息を吸い込んで10秒間とめる
・目を強く閉じる
・奥歯をかんできばる
・両手を合わせ、右手で左手を、左手で右手を同時に強く押す
・いすにお尻だけで腰をかけ、ピンと伸ばした足をぶらぶらさせる
この5つを1つずつ練習したあとで、全部を同時にしてみましょう。1から20までゆっくり数えながらしてみてください。体中の力が抜け、筋肉が暖かく感じてきます。一日3~4回行い、継続(2週間程度)することで効果がわかりやすくなります。

腹式呼吸法

右手を胸に、左手をお腹に置いて、深くゆっくりとした呼吸をお腹でするようにします。左手だけが動くような形で息をしてみてください。ゆっくり鼻から息を吸い(3秒)、息を止め(1秒)、口から息を吐く(5秒)これを繰り返しながら呼吸を整えます。

それでも自分で何とか対処しようと思っても家庭内の葛藤が高まっているとうまく対応できないことも多いかもしれません。そんな時、相談機関や専門家に相談してみるのも一つの方法だと思います。その中から少しでも精神的に楽になれる手がかりが得られるかもしれません。

A3

家族の力で軽減したり、解決できない家族の問題は、家族以外の人の知恵や力が必要なことがあります。「親の会」とつながりを持つこともその一つではないでしょうか。

親の会は、同じ悩みをもつ親たちと出会い、自分たちの思いを表現して分かち合うことができる相互援助の場となっています。また専門家等から話を聞いたり、相談できる機会もあるのではないでしょうか。このように親の会は、「ひきこもりを理解するための親同士の相互交流の場」です。あなたのことをより理解しようと思ってくれているのかもしれませんね。

また、親の会でどんなことを話しているのかと、気になることもあるでしょう。もしできそうなら「親の会」について親御さんに聞いてみるのもいいのではないでしょうか。話をすることでお互いに理解が深まっていくことにつながるかもしれません。